「中高生よ、大学で何を学ぶべきか」講師は11年で200人以上

桐光学園の大学訪問授業の仕掛け人

中野浩教頭 ブックインタビュー

中野浩教頭
中野浩教頭

神奈川県川崎市の桐光学園中学校・高等学校では、2004年から11年連続して大学の先生を招き〈大学で何を学ぶべきか〉をメーンテーマに「大学訪問授業」を課外授業で行っています。今年も様々な分野の大学教授・研究者が講義を行い、6月13日、気鋭の政治学者、杉田敦先生(法政大学教授)をお招きしました。

 

 

→杉田先生の講義について詳細はこちらから

「市民と政治」を問う政治学リーダー・杉田敦先生、高校生と対論
「政治への無関心、そして18才選挙権、公民教育とは?」

 

これまで、07年度の授業を08年に「大学授業がやってきた!知の冒険 桐光学園特別授業」として出版。以来、好評につき回を重ね、『高校生と考える日本の問題点―桐光学園大学訪問授業』で8冊を数えます。また08~13年の6冊を抜粋、再編集した新書判シリーズ『中学生からの大学講義』(ちくまプリマー新書)6冊も刊行しています。
 
講演者は2014年までの11年間で200人以上になりました。事前に予習したい生徒のために、著書がある方にしています。話していただく内容は、お招きする大学の先生に自由に選んでいただいております。目安の時間は約1時間+質疑応答、中高生対象以外に、一切注文はつけません。大切にしていることは、タブーを作らないで伝えること。タブーを設けないで自由に話してもらうと、中高生には難しい内容でも、少なくとも当の先生がその研究を大好きだということは伝わります。学校教育だから仕組みは管理だが、精神は自由でラジカル的にということなんです(笑い)。

大学訪問授業が本になった

『何のために「学ぶ」のか 中学生からの大学講義1』
外山滋比古、前田英樹、今福龍太、茂木健一郎、本川達雄、小林康夫、鷲田清一 (ちくまプリマー新書)
桐光学園の「大学訪問授業」を再編集した新書判シリーズの1冊目。大事なのは知識じゃない。正解のない問いに直面したときに、考え続けるための知恵である。「100点満点は人間の目ざすことじゃない」という外山滋比古、「脳の上手な使い方」の茂木健一郎、「学問は『脳みそのパン』である」という本川達雄、「じぐざぐに考える知的体力」の鷲田清一等々…変化の激しい時代を生きる若い人たちへ、学びの達人たちが語る、心に響くメッセージ。

[出版社のサイトへ]

『考える方法 中学生からの大学講義2』
池内了、永井均、管啓次郎、萱野稔人、上野千鶴子、若林幹夫、古井由吉
 (ちくまプリマー新書)
世の中には、言葉で表現できないことや明確に答えられない問題がたくさんある。「〈私〉が存在することの意味」を問う哲学者・永井均、「『科学』と『ニセ科学』の違い」を語る池内了、「『死刑』を哲学してみる」萱野稔人、「ジェンダー研究のすすめ」の上野千鶴子等々…。簡単に結論に飛びつかないために、考える達人たちが、ものごとを解きほぐすことの豊かさを伝える。

[出版社のサイトへ]

『科学は未来をひらく 中学生からの大学講義3』
村上陽一郎、中村桂子、佐藤勝彦、西成活裕、長谷川眞理子、藤田紘一郎、福岡伸一、高藪縁
 (ちくまプリマー新書)
宇宙ってなんだろう?生き物や人間はどうして生きているんだろう?自然とは?自分とは?科学は長い時間をかけて、それらの疑問を考え続けている。宇宙論の物理学者、生命論学者、きれい社会の落とし穴を指摘し生きものの共生を考える寄生虫研究者まで、第一線で活躍する著者たちが、科学の奥深い世界に誘う。

[出版社のサイトへ]

『揺らぐ世界 中学生からの大学講義4』
立花隆、岡真理、橋爪大三郎、森達也、藤原帰一、川田順造、伊豫谷登士翁
(ちくまプリマー新書)
紛争、格差、環境問題…。グローバル化が進んだ世界は、多くの問題を抱えて揺らいでいる。これらの状況を理解する視点は、どうすれば身につくのか?「ヒロシマ・ナガサキ・アウシュビッツ・大震災」を語る立花隆、「人権の彼岸を生きるパレスチナ人たちの人間の尊厳」について語る岡真理、「世界がわかる宗教社会学」の橋爪大三郎はじめ、多彩な先生たちが、ヒントを与えてくれる。

[出版社のサイトへ]

『生き抜く力を身につける 中学生からの大学講義5』
大澤真幸、北田暁大、多木浩二、宮沢章夫、阿形清和、鵜飼哲、西谷修
(ちくまプリマー新書)
いくらでも選択肢のあるこの社会で、私たちは息苦しさを感じている。「なぜ自由な社会で息苦しさを感じるのか」を語る社会学者、「〈若さ〉の歴史」というユニークな視点で考えるフランス文学の思想家、「イモリやプラナリアの逞しさに学ぶ」生物物理学者など、既存の枠組みを超えてきた先人達から、見取り図のない時代を生きるサバイ・バル技術を学ぼうとする。

[出版社のサイトへ]

『高校生と考える日本の問題点―桐光学園大学訪問授業』
伊東豊雄・内田樹・宇野重規・金森修・金子勝・姜尚中・小林富雄・斎藤環・椹木野衣・白井聡・田中優子・長谷部恭男・蜂飼耳・平田竹男・福嶋亮大・藤嶋昭・美馬達哉・森山大道・吉田直紀・湯浅誠
(左右社)

「指導者の大人で君たちの幸福を考えている人はほとんどいない」という内田樹、「どうしたら人を信頼できるか。漱石はそのことを考えた人です」と姜尚中。斎藤環、藤嶋昭をはじめとする講師陣が、中高生に向き合っているからこその本音で、日本の問題点を語った。経済のこれから、憲法の考え方、日本史の真実、宇宙の仕組み、そしてコミュ力まで、これ一冊でいまの常識(の限界)と現実が見えてくる。桐光学園の2014年度「大学訪問授業」が丸ごと読める。

[出版社のサイトへ]

わくわくキャッチ!
社会人基礎力の育成の手引き
社会人基礎力の育成と評価

新着記事

「理工系人材育成に関する産学官円卓会議」レポート

文部科学省と経済産業省では、「理工系人材育成戦略」を踏まえ、産学官の対話の場として「理工系人材育成に関する産学官円卓会議」を設置しました(2015年5月~)。

留学経験が拓いた私のキャリア

吉岡利代氏(国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ)

中曽根康隆氏(国会議員秘書)

横山匡氏(アゴス・ジャパン代表取締役)

「社会人基礎力を育成する授業30選」実践事例集
◆社会人基礎力育成の効果的な取組のポイント
◆「授業30選」受賞大学事例
◆受講生のコメント  ほか