高校事例3

商業科のみならず、普通科でも全員、1週間のインターンシップを実施

佐賀学園高等学校 谷添秀樹先生

佐賀学園高等学校は佐賀県佐賀市の中心部、JR佐賀駅の近くに位置しています。普通教育を行う成穎高等部と普通科、商業教育を行う商業科と情報処理科の4科で構成され、生徒数は成穎高等部が170名、普通科260名、商業科と情報処理科が合わせて450名。成穎高等部では大半の生徒が進学し、全体では6〜7割の生徒が進学します。

 

インターンシップは生徒自身が受け入れ先を探す

石塔関係の仕事のインターンシップ
石塔関係の仕事のインターンシップ

普通科、商業科、情報処理科では全生徒を対象に、2年生の6月に1週間のインターンシップを行っています。インターンシップは生徒自身が希望先を探し、自身で申し込むセルフプロデュース方式を基本とし、受け入れ確約がとれた段階で教員が出向いて最終承諾を受けています。受け入れ先は県内約150事業所にのぼり、事前には体験企業について調べる調査研究を実施。

 

その仕事に関する事象を多角的に調べることによって、どのような人がその仕事に従事しているか、自分に不足しているものは何か、といったことを把握します。また、体験後には報告会を開き、「わかりやすく、見やすく、丁寧な言葉で」をキーワードに、パワーポイントを用いたプレゼンテーションを1人ずつ実施。この報告会には1年生も参加し、先輩たちの報告を聞きながら翌年の心構えをする機会にしています。

 

山口東京理科大学との間でSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)を実施

一方、成穎高等部では、大学との連携として、2009年から山口東京理科大学との間でSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)を実施しています。対象は成穎高等部の理系の2~3年生40名で、80%以上の生徒が参加。1泊2日の大学での研修に、1日の企業見学を組み合わせます。

 

今年度は佐賀県の先端研究施設を見学したあと、大学の研究室で色素増感太陽電池やスーパーコンピュータなどの実験実習を体験しました。実験実習は8~10人のグループに分かれて行い、体験後には、各グループをさらに2つに分ける形で発表会を開きます。企業が取り組んでいる研究と大学の研究の類似点や相似点を知るなど、知的興奮を生徒に与える機会になっているほか、定員に余裕があれば成穎高等部の文系や普通科の生徒が参加することもできるため、理系学部への進学率が高まるという効果もあげています。

進学、就職、いずれにも対応したガイダンスを実施

進路ガイダンスの様子
進路ガイダンスの様子

さらに、全校生徒を対象に、進路ガイダンスを実施しています。進路ガイダンスを行う業者と進路指導部が連携し、年3回行います。春(3月)と秋のガイダンスは1~2年生対象で、専門学校や事業所から講師が派遣され、調理やスポーツトレーナーなど約30の分野における具体的な仕事内容を紹介しています。ペット、美容、調理等の分野では、専門学校の講師による仕事の体験指導を受けることもできます。

 

夏(7月)の進路ガイダンスは3年生が対象で、進学希望の生徒と就職希望の生徒を分けて、外部講師を招いた講演会を行っています。その後、進学志望者は、30〜40の大学・短大・専門学校の協力のもとに、個別相談を受けます。また、独自のキャリアノートを作成し、それぞれの人生の「生き方・あり方」を考えさせています。

 

普通科と商業科、情報処理科を持つ佐賀学園では、生徒の進路が多岐にわたるため、全体指導は講義と体験を重視する形で行い、その後は個別指導に力を入れています。出かけて、見て、体感する。このことが生徒の成長に繋がっていると実感しています。



 

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