コラム

横須賀をキャリア教育推進連携表彰に導いたスーパーコーディネーター その秘訣と教育を語る 第2回

細野裕氏

「よこすかキャリア教育推進事業事務局」キャリア教育コーディネーター(平成21.22年度)


 

2.キャリア教育の戦略図。産業界には「費用対効果」を、学校には「取組みステップ表」を示す

横須賀商工会議所のキャリア教育コーディネーターに就いた時には、市内23校中の2中学校がキャリア教育推進校になって一年目。そして、私が関わり始めた最初の年は、5校が推進校になりました(その後9校、11校と増え、現在は19校)。

 

私が、コーディネーターとして最初に取り掛かったのが、「キャリア教育の担う役割と効果を表す相関図」を作ることでした。これは、戦略図とでもいうもの。学校、産業界、教育委員会がそれぞれどんな狙いで、何をするのか。その結果、どんなことが得られるのか。見える成果と、見えないけれども実感する価値は何かを明らかにしたものです。とりわけ、参加する企業・事業所にとって何がメリットなのか、そこのところを見えるようにしないと商工会議所が関わっている意味がないと。だから、産業界にとってキャリア教育に関わると「何が得するのか、どう得するのか」費用対効果を図式して見せることがポイントと判断したわけです。これは、関わろうと意欲を見せてくれる事業者のトップや担当者への効果がありました。社内で説明するのに使ってくれるのです。


次に作ったのが、「推進校になった学校に行って誰と何を打ち合わせするのか」がわかる「取組みステップ表」です。そのステップの最初に位置付けたのは、「校長と話す=学校づくりの方針」です。横須賀市では、教育委員会が、新年度推進校になるかならないかを3月に市内中学校長に希望を募っています。したがって、やらないでも済むキャリア教育の推進校に立候補したのですから、校長には何か思いがあるに違いありません。校長先生に会いにいきました。


聞いてどうするのか。それは「キャリア教育を推進することで、この学校をよくしたい。子どもたちには学力と生きる力を高め、教師にも指導力を付け、保護者からは信頼される学校づくりはしたい」ということを応援・支援することに他なりません。推進校になった校長に「学校をどうしたいのか」「キャリア教育をどう活用したいのか」を率直に語ってもらいました。その校長の学校づくりの方向性と熱き思いを応援・支援できるのがキャリア教育であり、それがキャリア教育コーディネーターのミッションと考えているのです。(つづく)

 

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