大学におけるグローバル人材育成グッドプラクティス vol.9

英語力だけでなく、リーダーシップやビジネス倫理を身につける「まれにみる経営学部」

立教大学経営学部(College of Business, Rikkyo University; 略称 Rikkyo COB)


立教大学経営学部では、ビジネスのグローバル化を踏まえ、明確なビジョンと高潔さを有し、経営学に関する専門知識を生かしつつ、リーダーシップを発揮し、国際社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

 

英語力の育成も重視する国際経営学科のカリキュラム


国際経営学科では、「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」ことを目指し、英語力向上のために、「バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム(BBL)」がコアカリキュラムとして用意。「ファイナンス&アカウンティング」「マネジメント」「マーケティング」「コミュニケーション」という4専門領域を主に英語で学びます。

 

専門教育科目のうち7割の科目はすべて英語で講義されるため、2年次秋学期には英語で経営学を学べるレベルに到達することを目指しています。進級に英語力要件は設定されていませんが、本格的な経営学の授業を英語で受けるためにはTOEIC 730点、TOEFL iBT 80点以上が目安です。 

 

そのために、入学すると、全学共通プログラムにおける「英語(English for General Purposes)」からスタートし、1年次夏季に海外の提携大学で経営に関するプロジェクトを英語で取り組む「Overseas EAP」を履修し、1年次秋学期と、2年次春学期には英語コミュニケーション科目「EAP (English for Academic Purposes) 1・2」を履修します。

 

2年次秋学期には、やや易しめの英語による「専門教育科目(Basic Courses)」とそのサポート科目である「ESP(English for Specific Purposes)」が、さらに3年次からは、英語圏の大学での講義と同じレベルの英語で展開される「Mainstream Courses」が始まります。

 

 

出典:バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム(BBL)
出典:バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム(BBL)

経営学科ではビジネスリーダーシップの涵養を重視


経営学科ではリーダーシップと経営学の専門知識を教育の二本柱に掲げています。経営学の専門知識は、国際経営学科と同じく「ファイナンス&アカウンティング」「マネジメント」「マーケティング」「コミュニケーション」の4領域に重点を置いています。

 
世界標準のリーダーシップを涵養するために、経営学部生は「ビジネス・リーダーシップ・プログラム(BLP)」の各科目を経営学科では1年次春学期(BL0)から2年次春学期(BL2)まで、国際経営学科では1年次春学期に全員が履修します。それ以降は選択制になり、3年次春学期まで5学期に渡って7科目が用意されています。
 
このプログラムでは「ピア(仲間)関係の中でのリーダーシップ」、「権限のない状態でも発揮できるリーダーシップ」の涵養を目指し、グループワークを重視しています。 20~30人程度の1クラスを最初はランダムに4~6グループに分割します。そして各自が強みを活かしてどうグループに貢献できるかをお互いに認識し、グループとしての成果を最大にするような役割分担や協業のしかたを学生たち自身に考えさせます。グループ内での360度フィードバックを取り入れることで、建設的なフィードバックや要改善点の指摘の仕方、逆に自分が改めるべきことを聞く態度などを身につける機会を用意しています。BL0、BL2、BL4の3科目(いずれも春学期)は、企業などのクライアントを迎えてグループ単位で提案を競うコンペ方式で、実際に企業に対して提案を行うという刺激的な産学連携の環境のなかで自然な形で世界標準の「権限がなくても発揮できるリーダーシップ」を身につけることができます。

 


両学科共通 ビジネス倫理を身につけ、社会に求められるリーダーシップを磨くプログラム


両学科の共通科目として、「GBI(Good Business Initiative)」プログラムを導入しました。ビジネス倫理、企業の社会的責任、革新的・ビジネスモデルを学ぶことを通して、社会から求められる価値を創造する力や、より良いビジネスを行う力を身につけることを目的としています。


立教大学経営学部では、「BLP」「BBL」「GBI」の3つのプログラムが経営学分野の専門科目と有機的に統合することで、今までの商学部・経営学部とは一線を画した、新しい経営学部を構想し、我が国の産業界が求める、グローバルな視野を持った21世紀型ビジネスリーダーの養成を目指しています。

 

 

留学希望者への支援と留学生受け入れ支援


経営学部では、16か国35校と協定を締結し、学部独自の留学プログラムを実施しています。2年次以降、半年もしくは1年間の留学が可能で、年間約50~55人を派遣しています。協定校はいずれも国際的に高く評価されているビジネススクールや経営学部であり、グローバルな環境でより高度で専門的な経営学を学ぶことができます。


留学生の受入は欧州からの学生を中心に年間60人ほどで、学生有志団体が自主的に留学生との交流を深める「バディ制度」を設け、留学生の受入環境を整備するとともに、日本人学生が日常的に国際的な価値観に触れられる機会を提供しています。

 

 

経営学部全体で外国人教員の充実をはかる


学部の29人の教員のうち7人(約24%)が外国籍です。この他に、毎年4~5人、海外の大学に籍を置く教員を受け入れて、教育の国際化をはかっています。

 

 

金融、総合商社、メーカー、外資系を中心にほぼ100%の就職率


2013年3月卒業者(4期生)の就職率は、97.4%です。経営学科が97.2%、国際経営学科が97.9%と、どちらの学科も高い就職率となっています。就職先は、メーカー、総合商社、情報、金融などで、就職は国内に限らず、海外の企業に就職する卒業生もいます。ベンチャー企業への就職や自ら起業することを選択する学生もいるなど、就職先は多岐に渡ります。


学部の特色あるカリキュラムでの学びや、充実した学部独自の就職支援プログラムやインターンシップなどを通して、学生ひとりひとりの就職をサポートしています。

基本情報

○所在地 東京都豊島区
○設立年 1874年
○学部学科構成  経営学部など10学部27学科

経営学部

経営学科

国際経営学科

 
〇数値で見る大学の特徴(2012年現在)

 

学生数

外国人

教員比率

英語(語学)授業の

1クラス当たりの人数

英語による

専門科目率

大学全体

19341

14.7%

8

5.3%

経営学部

1601

24.1%

20

35.0%

 
 

関連サイト

経営学科のコア・カリキュラム BLPビジネス・リーダーシップ・プログラム
http://cob.rikkyo.ac.jp/blp/about.html
国際経営学科のコア・カリキュラム BBLバイリンガル・ビジネス・リーダープログラム
http://cob.rikkyo.ac.jp/bbl/about.html
国際経営学科 バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム(BBL)の動画
http://cob.rikkyo.ac.jp/bbl/about.html (「ムービー」タブをクリック)
海外スタディ
http://cob.rikkyo.ac.jp/study/
留学生支援団体Cobby
http://cob.rikkyo.ac.jp/study/_cobby.html

他大学と比較して<経済産業省調査より>

異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティ養成に特筆

 

経済産業省では、平成23 年度に国内約200大学を対象に、大学のグローバル人材育成に関する取り組みを、下記の3つの能力育成の観点で調査(「大学におけるグローバル人材育成に係る指標調査」)。
【要素Ⅰ】語学力・コミュニケーション力

【要素Ⅱ】主体性・積極性、チャレンジ精神・協調性・多様性、責任感・使命感
【要素Ⅲ】異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティ養成

 

この調査によると立教大学経営学部は、大学アンケート回答学部の平均と比べ、要素Ⅰ~要素Ⅲのすべての指標において相対的に高い値を示しました。とりわけ要素Ⅲのプログラム指標において高い値を示しています。

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