「社会人基礎力を育成する授業30選」受賞

人間力の育成に特化したセンターを作ることで、全学部・全学年横断のプログラムが実現

広島経済大学 興動館課長 友松修氏

友松修氏
友松修氏

広島経済大学は、「興動館」という、人間力を高めることに特化したセンターを作り、社会人基礎力を育成しています。


この「興動館」を拠点に実施している「興動館教育プログラム」は、既成概念にとらわれず、斬新な発想と旺盛なチャレンジ精神を持って仲間と協働できることを目指す「ゼロから立ち上げる興動人の育成」を目的とした、全学年、全学科を対象としたプログラムです。「興動館教育プログラム」には、自由選択科目であり単位認定される「興動館科目」と、授業外で行う「興動館プロジェクト」から成っており、専任の職員が6名、他に教職員約50名が携わっています。

「興動館科目」のそれぞれの科目は、元気力、企画力、行動力、共生力の4つのフィールドにわかれ、科目が属する各フィールドの力をつけることを達成目標としています。平成25年度は31科目開講し、延べ約1000名が履修しています。

「興動館プロジェクト」は、学生が自ら企画を立ち上げ、すべての活動を学生自身が行うプロジェクトです。単位認定はなく準正課と位置付けています。企画、他団体への交渉、予算管理、実施、報告、発表など、すべて学生が行います。


「インドネシア国際貢献プロジェクト」「子ども達を守ろうプロジェクト」「武田山まちづくりプロジェクト」「カフェ運営プロジェクト」など、平成25年3月現在19のプロジェクトが活動しており、約450名が参加しています。認定カテゴリーによっては、大学から最高1000万円までの運営費用が援助されるので、かなり大掛かりな取り組みができます。

興動館プロジェクトの一例
興動館プロジェクトの一例

この「興動館教育プログラム」の2つの柱による相乗効果もあり、特に「興動館プロジェクト」で様々な課題にぶつかることを通して学びの必要性を実感し、「興動館科目」や学部の授業科目を学ぶという関係性が成り立っています。例えば、カフェ運営プロジェクトに参加した学生が、経営に必要な簿記を学びたいと感じ、授業に主体的に参加している例もあります。授業の必要性を感じていなかった学生が、「この知識を身につけたい」と感じ、自発的に学びを得ようとする学生が増えています。

 

社会人基礎力の定義を取り込むことで、学生の成長にも教職員の理解にもつながった

平成18年に興動館教育プログラムがスタートした時は、元気力、企画力、行動力、共生力の「人間力」を伸ばすことを目標としてきました。この本学が定義する「人間力」は、経済産業省の提唱する「社会人基礎力」の「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」と同じ領域を指していることから、平成20年より、社会人基礎力の定義を取り入れた評価システムを導入しました。具体的には興動館科目・興動館プロジェクトの事前と事後に「プログレスシート」という評価シートを記入し、社会人基礎力の12の能力要素を基にした、学生自身による自己評価と、教職員(コーディネーター)による他者評価を行うことによって、どの力がどれだけ伸びているかを可視化するものです。

 

8年前に、大学独自で人間力育成のために始めた取り組みが、社会人基礎力の評価システムを導入することで、学生の更なる成長を促し、大学全体の教職員の理解も得られるようになりました。

興動館教育プログラムの詳しい内容はこちら
http://www.hue.ac.jp/koudoukan/

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