2014年3月10日、「社会人基礎力育成グランプリ2014」が、東京都文京区の拓殖大学で開催されました。
2008年にスタートした「社会人基礎力育成グランプリ」は、今年度から大学教職員有志により構成される「社会人基礎力協議会」が運営する大会となりました。(共催:経済産業省)
前日の3月9日は、「社会人基礎力を育成する授業30選」(主催:経済産業省)が開催され、社会人基礎力育成を推進する大学・短期大学のグッドプラクティスに対して表彰が行われました。「社会人基礎力育成グランプリ」は、このような大学の社会人基礎力育成への取組みがどのように学生を成長させているかを、学生自身の発表によって示す大会と言えます。
2013年12月に全国6地区で開催された地区予選大会には、全国から49チームが参加しました。グランプリでは、各地区で 優秀賞を受賞した7チーム(専修大学、中京大学、石巻専修大学、尾道市立大学、北九州市立大学、創価大学、京都光華女子大学)が自分たちの取り組みについて20分の発表と5分の質疑応答を行い、大賞(経済産業大臣賞)を競いました。
各賞の受賞校は以下の通りです。
【大賞(経済産業大臣賞)】
中京大学 総合政策学部(中部地区代表)
発表テーマ:地元の化粧品製造企業との産学連携プロジェクトを通じた社会人基礎力育成の取り組み
【準大賞】
創価大学 経済学部(関東地区代表)
発表テーマ:日本のモノづくりを世界へ!日本人留学生の力で中小企業の海外進出を促進!
京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科(近畿地区代表)
発表テーマ:学生提案型授業を通した高知県 嶺北地域の活性化 ~女子短大生にできること~
【大賞(経済産業大臣賞)】中京大学 総合政策学部
大賞を受賞した中京大学総合政策学部は、地元の化粧品メーカーである企業と連携して、商品開発と販売協力に取り組みました。学生450人へのアンケートデータをもとに、「若い人が温泉地で買いたくなる商品」を提案。さらに、販売では「温泉地に若者を呼び込むプラン」とのセットで現地の観光協会を巻き込む形の売り込みに成功。地元の自治体の予算獲得にも成功しました。度重なる計画変更や、提案の却下を乗り越えた実行力と、経営学などの専門知識を活かしつつ、主体的に課題設定を重ねてよりよい解決に導いた姿勢が高く評価されました。
【準大賞】創価大学 経済学部
準大賞を受賞した創価大学経済学部は、中小企業の海外進出の促進のために、現地の情報を提供できる日本人留学生と、現地の情報がほしい企業とのマッチングを行いました。留学生を企業に紹介し、マッチングができればインターンシップにつなぐもので、最終的にはJETROアドバイザーや、八王子商工会議所などの支援団体の協力も得られるようになりました。モノづくりの応援という社会貢献の姿勢と、自分達の就職活動のただ中にありながら、時間を削り出して仕組みのブラッシュアップに努めた努力がうかがわれました。
【準大賞】京都光華女子大学短期大学部 ライフデザイン学科
もう1つの準大賞の京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科は、過疎に悩む地域の支援プロジェクトを行いました。名産品による商品開発と学園祭での販売、観光ツアーの提案、地元の高校生との交流など様々な企画を立ち上げ、実行に移しました。時間的に余裕のない短期大学の授業の中で、学生が主体的に取り組むことで活動を広げていくことができました。
創価大学と京都光華女子大学短期大学部は、前日に行われた「社会人基礎力を育成する授業30選」とのダブル受賞となりました。
今回のグランプリでは、出場した学生と来場者が自由に話し合う時間が設けられました。来場者からの質問に対して、自分達の取り組みの詳しい内容や、将来への夢を堂々と語る学生達からは、取り組みを通して得た自信がさらに大きな成長につながっていることがうかがわれました。
※決勝進出8大学の詳細はこちら
経済産業省HP内
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140311002/20140311002-2.pdf
※社会人基礎力育成グランプリ事務局
http://www.takushoku-u.ac.jp/career/kisoryoku-grandprix.html
※経済産業省 社会人基礎力育成グランプリのページ
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140311002/20140311002.html
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